万年筆と小物
前編は → こちら 7.ブロッター ブロッターなる名称と正確な用途を知ったのは最近だが、おれは小さなころからそれを見ていた。 実家は商売をしていた。店の奥にあるレジ台の、小切手用のごっつい数字スタンパーの横が、にそれの指定席だった。形が黒板消しと…
8月までに購入したものは ↓ こちら(前編) と、 ↓ こちら(後編) 「書く」関連の小物から。 1.地球儀型ペーパーウェイト ネットオークションで購入したものだ。地球儀なので球体だが、真球だとごろんごろとん転がってしまうので南極のあたりが平らに切ら…
(前編:ホームラン万年筆と100円万年筆 は→こちら) 3本目はPICASSO PS903-N。 ピカソというメーカーはフランスの会社らしいが、詳細はわからない。品名は落札したオークションショップの表記に倣っただけなので、正確かどうかも知らない。 とにかく、よく…
持っていることを明らかにしてある4本については、こちらに書いてある。■モンブラン146とウォーターマン・オペラ(写真なし)■パイロット・ボーテックス(146とオペラの写真も)■パイロットのペン字用万年筆、ペンジ■川窪万年筆店 昭和万年筆・フォルカン …
文字通りの排泄以外にも、我々はいたるところで排泄から快感を得ている。暑い日に水分を我慢して、仕事が終わったあとの一杯のビールでプハー。これもひとつの排泄と言えるだろう。 また、「物を買う」という行為も金銭を介した排泄行為と言えるだろう。衝動…
おれの場合は万年筆に向かうまえの段階でペン習字というクッションをかませたが、それでもやはりインクに対する興味が出てきた。 安いものでも3000円台、ボリュームゾーンが1万円から2万円台、値が張るとなれば10万円の大台を超えるものも珍しくない。それ…
昭和万年筆・フォルカン仕様、10500円也。 だいぶ時代のついた万年筆だから、価値を感じない人には高いだろう。しかしおれにとっては「川窪万年筆」と「フォルカン」の2役がついた逸品である。 今回の販売本数は4本だったが、おれがオーダーフォームに記入…
インターネットで得られる情報は、あくまで"情報"であり"知識"にすぎない。 目や指で実際に使うことで得られる"体験"や"経験"とは別種のものである。 それでも、日を追って確実に増え続ける万年筆の知識は、おれを幸せな気持にしてくれた。 「モンブランもウ…
いまの主力万年筆はウォーターマンのル・マン100 オペラ(以下オペラ)にになりつつある。モンブランのマイシュターシュテュック146で字を書く快感はでかいが、字が太すぎてペン習字の練習にはトゥーマッチな気がする。で、オペラの出番が多くなっている。 …
地元の文具店では万年筆が売られていなかった。これは意外だった。その店は、30年ほど昔には「東京で2番目に大きい文具店」を売り文句にしていたくらいだからそれなりの規模ではあるのだが、いまでは万年筆をほとんど置いていない。数本の在庫があるにはあ…
万年筆そのものを最初に製品化したのはウォーターマンだとか、モンブランはいまではリシュモンの傘下にあって品質の低下が指摘されているとか。ほんの数日まえまで万年筆に関してはまったくの門外漢だったおれが、短時間でにわか万年筆通になっていた。半可…
「書き心地」。そんなものがあること自体をすっかり忘れていた。 ロットリングのボディーに刻んでもらった自分の名前―本名ではないが―を見て、いいもんだなと思った。たったの8文字の刻印があるだけで、大量生産の工業品が手作りの一品物に化けた気になる。…